今日は早く帰れるかと思っていたけど
すんなりいかずにやっぱりタクシー帰りになってしまった。

今日の運転手さんは、道を聞いてきたので
「国道をずーっと行くかんじで。」と言うと
「高速代、私が出しますから、高速使って行きますね。」
と言って、高速に乗っていった。

働いている仕事場は夜遅くまで仕事をしている人が多いので
タクシーの人たちはそんな人が働いているビルがわかるらしく、
夜中に出て行く扉を開けると、いつもタクシーが並んでいるのだ。

「まだみなさん、働いてますか。」
「あー、まだたくさんいますねー。」
「仕事が好きなんですかねー。じゃあ、もう一往復くらいできるかな。」
「あはは。まだ戻ってからでも乗る人はいそうですね。」
そんな話をしたが、
後になってみると、そう言っていたのは冗談でもなかったのかも
と思えたのだった。

下の道で行くと30分以上かかっていたかんじだったが、
高速で帰るとあっという間に着いた。
多分15分くらいで家に到着した。格段にはやい。

そして本当に高速代は請求されず、
でもレシートには高速代が含まれて表示されているので経費的にも得をした。

帰りついた我が家の前の桜並木は満開で
夜桜ながら圧巻。少し癒される。

去っていったタクシーは、またあのビルの前に並ぶのだろうか。

確かに、高速を使えば30分くらいで往復できるので、
また戻って客をつかまえてもう一稼ぎすることも可能だ。
そう考えると、高速代を使ってでも速く往復した方が得だ、
という判断なのかもしれない。
そう考えるとすごい。この運転手さんこそ仕事熱心だ。

その方が得ですよー、と他の運転手さんにも教えてあげたい。
余計なお世話かもしれないが。