へんてこえ日記〜酒と旅と自然とその他もろもろ ブログ

寂しいとご飯を食べない


りつりんは寂しいとご飯を食べなくなる。

一人でお留守番をさせたり、船に乗る時などに檻の中に入れて一人にした時に至っては
大好きなおやつが目の前にあっても、食べなくなる。

食欲よりも寂しい感情を優先させるというのは
動物としてどうなのだろうか。
野生の環境で生きられるのか心配だ。
いや、野生の環境だったら確実に生きることはできなさそうだな。

 

 

 

今日は夕方、相方が早めに帰ってきて、リビングで、you tubeのゴルフレッスン動画を見ていた。
私は隣の部屋で仕事をしていたのだが、
突然「ちょっとー!来て来て!」と呼ばれたので、
「なんだよー、今忙しいんだけど・・」
と思いつつ行ってみると。
「右手が俺の意思と違う動きをする!」
と、わけのわからないことを言う。
「ほら!今、俺、何もしれないんだよ」
と言っているのだけど、両手はグーパーグーパーと閉じたり開いたりという動きをしていた。
傍目から見ると何がおかしいのかよくわからないのだけど、
本人の感覚としては、右手に関しては、何も動かしているつもりはないのだそうだ。
そんなことってある??

「あれ?もしかして夢見てる?現実?夢?。今は5時20分。大丈夫かな。」
自ら時計を見て意識を確認している。
一応、言っている時間も合ってるし、言葉もちゃんとしてるのだけど
本人は夢見心地感があるのだろうか。

そんな、意思と違う動きをする病気(?)なんてあるのか謎なので、ネットで検索してみていたけどイマイチわからない。すると
「お風呂入ったら治るかな」とか言って、シャワーを浴びに行った。
そして戻ってきて
「右手に力が入らない」と言う。
両手の握る力を比べると確かに右手の力が弱い。
腕までは力が入るようだけど、手首より先に力が入らないようだ。

ただ、意識も普通なので、言われないと全くわからないのだけれども
本人はとても異常を感じているようで
「病院行く!」と言うので、連れていくことにした。

片手だけに症状が出ているということは、恐らく脳の関係だと思うので、
脳神経外科とかかな。。と検索して調べてみるが、
今、18時近いので、どの病院も受付終了している時間だ。

時間外で受け付けてくれるところは、大きい総合病院の救急受付だ。
「重症患者を優先するため時間外選定療養費として8,800円いただきます」
と書かれているけど、「じゃあやめます」って訳にもいかないだろう。

この時、本人の症状としては右手が動かないだけで
普通に歩けるし、意識の普通なので、救急車を呼ぼうとは全く思わず、
駐車場まで歩いていって、車に乗せて私が運転して病院まで連れて行った。

病院は家から近く、車なら5分ほどで到着する。
緊急受付の窓口に行って、症状を伝えると、
「お電話はされていますか?」と聞かれる。
「いえ。していません。」
「そうですか・・。必ずしも専門の先生が待機しているとは限らないので、
次回からお電話してくださいね。」と言われる。
確かにそう言われればそうだけど。気が付かずにナチュラルに窓口に来てしまった。
そして案の定「時間外なので、治療費と別に8,800円いただくことになっているのですが」
とも言われたが、そこで「じゃあやめます」という訳にもいかないので、了承する。
まあ、緊急度が低い人を振り落とす役割があるようだけどね。

しかし、本人は違うかもしれないが、現状の相方の症状は、はたから見ている分にはそれほど緊急性があるように感じないのだ。
普通に自分で喋って受付とかしてるし。

受付のお兄さんは、症状と年齢を確認して、院内で連絡を取って、
「先生が診察する、とのことです。」
と言われ、渡された問診票を書きながら待合所の椅子に座って待った。
本人は右手に力が入らないと言うので、私が代わりに問診票に記入した。
事前問診にやってきた看護師さん(?)に「両手の平を上に向けて腕を上げてください」
と言われてやってみていたけど、右手の平だけ上を向けることができずに、だらんと力無く垂れていた。脳卒中になって半身不随になった知り合いを見ているが、その人の手のような感じだな、と思った。

その事前問診をしている最中に、「先生が診察するそうです」と呼ばれて、奥の診察室に連れていかれた。
10分くらい?そう長く待たないうちに、病人服に着替えた相方が戻ってきた
「これから検査して、結果が出るのが1時間後くらいらしいから、一回帰って、りつりんの散歩とご飯あげてきなよ」と言う。
そう。いつもなら、りつりんのお散歩とご飯の時間になるのだけど、
いきなり一人ぼっちでお留守番をさせて出てきてしまったきりなのだ。
なので、一旦家に戻って、お散歩に連れていった。

1時間後というので、20時くらいに病院に戻ればいいかな、という目安でいたのだが。
散歩から帰ってきて家に到達した19時半頃、相方から電話があり、
「検査は終わったんだけど、一緒に説明を聞いてほしいんだって」と言う。
「じゃあ、すぐ行く。」と言って電話を切り、
りつりんにはいつも手をかけて鶏肉とかを煮て用意しているのだけどそんな時間も無いのでドックフードを多めに与えて、出かけた。

あの、見た目の症状の感じからすると、
検査しても「要注意」くらいで、薬もらって様子を見るという感じかな、と思っていたのだけど。
緊急で来るほどのものではなかったと言われるかな、と思っていたのだけど。
わざわざ呼び出されて「説明を聞いてほしい」って、それはなんだか
あのよくテレビで見るようなガン宣告みたいなやつが来るのか?!
%どっちにしろ軽い話ではないということか。
こういうのって、いきなりやって来るんだなあ・・・と
夢を見ているような気持ちで車を運転しつつ事故らないよう気を付けながら再び病院へ。

どこに行けばいいのかわからず、本人の携帯に電話してみるけど、出ない。
所在なくウロウロしていると、呼ばれて奥の広い処置室のようなところに連れていかれた。
そこにいた先生に呼び止められ、立ったままその場でパソコンに映った画像などを見せながら先生が説明をしてくれた。
脳のスキャン画像の右脳の一部に、白くぼわっとしたものが映っていた。

先生の説明はこんなかんじの内容だった。

脳梗塞を発症しています。
幸い、すぐに来ていただいたので、比較的軽症の状態です。
発症して4.5時間以内なら行うことができる強い薬による治療があります。これを使った人の39%の方は3か月後に障害の無い状態まで回復しているという効果のある薬です。が、割合は高くないけど重篤な副作用の可能性もあるので、同意をとった上で治療しています。本人に確認をとったところ、可能性があるなら是非にと強く希望されたので、すでに投与を開始しています。

とのことで、奥にあるベッドで、すでにその治療が開始されているところらしかった。
「こちらの同意書に、奥様のサインをお願いします。」
と、紙を渡されたが、ここで言っておかなければいけないことがある。
「あの、、籍は入れていないんです。」
「あっ!そうですか。。」
よく同性婚の議論などで、入院等の同意書は親族しかできないということを聞いたことがある。
ぼんやりと、うちもそういうことになったらどうするのかな、、と考えていたけど、
まさかいきなり目の前にその時がやってくるとは。

しかし実際は病院の裁量次第のようで、
緊急ということもあり先生の理解とかもあると思うのだけど、
「それでは、続柄の欄には〝ないえんのつま”と記入してください」と言ってくれた。
しかし、動揺が冷めやらない時でもあったのと、書き慣れていない文字だったため、
「内縁の」までは書けたけど、「つま」の文字が出てこない。
「妻夫木聡の〝つま”だよな・・」と思うのだけど、妻夫木聡の顔は浮かんでも漢字がどーしても思い出せない。
「〝つま”の漢字が出てこない・・」と困っていると、先生は
「ひらがなでもいいですよ」と言ってくれた。
その後、今後行われる検査など、何枚もの同意書類の続柄に〝内縁のつま”と記入しながら「〝刺身のつま”みたいだな・・」と思う。

医療訴訟にそなえてだと思うけど同意書の数はほんと多くて、
いろんなことに同意しなくてはいけない。

入院といえば着替えを用意する必要があるものだと思っていたけど
今はコロナ禍のため、寝間着やタオルや日曜品など、レンタルで貸してくれるものを使うことが基本になっているようだ。
その基本セットを借りることの同意兼申し込みに加えて、
病状によって、おむつが必要になった場合は、有料の紙おむつを使うということについての同意なんてものもあった。

あとは、意識の状態によって暴れたりして、それによる危険がある場合には身体拘束をしてもやむなし、なんていう同意書もあった。

そんなに色々と同意をとって書面に残してきたというのに、
来週水曜日の14時から(?)何かがあるから説明だか何だかのために来てください、
と先生に言われたのだけれども、口頭で言われただけでメモする間もなかった。
なので後になって、なんとなく日時は覚えているけど、
時間がそれでよかったのかいまいち自信が無い。
というか、何しに行くんだっけ??というのが全く覚えていない。
カタカナだったのか何か難しい言葉だったのかもしれない。
本当はこの件に関して書面を残してほしかったな。

色々書類を書いたら、ようやく解放。
というか、コロナ禍によって面会もできないので、
今後、私は特に何もやることは無いのである。

とりあえず家に帰ったのは21時くらいかな。
改めて、りつりんにご飯をあげたけど、
相方がいなくなったまま帰ってこない雰囲気を察して寂しいのか、
一口もご飯を食べずにうずくまって寝ているばかり。
ずっとこんなだったら痩せちゃいそうで心配だなあ、と思っていたら、
相方から「お腹が空いて眠れない」とLINEが来た。
そういえば夕食前に病院に行ってしまっていたのだった。
こっちは痩せた方がいいと思うので我慢してほしい。


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