へんてこえ日記〜酒と旅と自然とその他もろもろ ブログ

喜界島_5日目_奄美大島を周る修行のようなへとへと最終日


朝4時に予約しておいたタクシーは
時間きっかりに迎えにきてくれた。

まだあと5日間ほど滞在し続ける二人を残して
タクシーに乗り込んで、宿を後にする。
夜中のフェリー。
まだ真っ暗だ。
月がまん丸い。

とても眠かったので、
乗り込んだらすぐに横になって眠ってしまった。

2等だけど布団がふかふかで気持ちが良い。

朝7時に奄美に到着した。
飛行機の時間が17:05なので、時間がまだまだあるので
奄美を観光して時間をつぶそうと思う。
が、バスがしばらく来ないし、
背負っている20キロほどの荷物が重いので
あまりウロウロ動きまわることができなくて悩む。

なんとなく港の近くを歩いていたら、
旅館の店頭に
「レンタカー12時間2000円~」という看板があったので
入って聞いてみた。
そんなに安いのか?!と疑わしかったけど
軽は2000円と本当に安い。が、車が残っていなかった。
「マニュアルならあるけど・・」
と言われたけど、残念ながらもうマニュアルを運転できる自信が無いので
車を借りるのは諦めた。

島ではたまにこういうことがあるので
マニュアルを運転できるように練習しておくべきかもしれないな。

暑いし、荷物は重いし、
とりあえず一旦、船の待合所に行くことにした。
待合所はクーラーも効いているので快適。
この時間に出る船も無いので人もほとんどいない。

あらかじめ印刷してきたバスの時刻表とにらめっこしながら計画を立てる。
知らない土地のバスの行先を読むのってとっても難解だ。

港からほど近いバス停から8時28分に出るバスに乗れば、
大浜海浜公園という、キャンプ場もある海岸に行けるようなので
その時間までしばしここで時間をつぶそう。
宿を出る時に、AZUちんが持たせてくれたおでんを
朝食として食べる。

朝ごはん食べられるようなところも無いので
これを持たせてもらってホントに助かった。
ありがたい。美味しい。

改めてバスの時刻表を見ると、平日のところを見ていたことに気が付いたが、
今日は土曜日なのであった。
で、改めて土曜日の時刻を確認すると、
なんと10時半までバスが無いことが判明!!

うーむ。そんな時間までここで待ち続けられないなあ。。
どこか徒歩で行ける範囲に何か無いかな・・。
と、グーグルマップであたりを探してみると
1.7Km先、徒歩17分で行ける場所に「奄美博物館」というものがある。
バスのルート的にも大浜へ行く方面にあるし、
よし、とりあえずそこへ行ってみよう!
そこを見た後に10時半のバスに乗ればちょうど良い。

それにしても荷物が重すぎる。
待合所にコインロッカーとか無いかな?
と探したけど、無い模様。
街でもコインロッカーとか荷物預かりなどの情報が無い。
仕方がないので担いで回ることにする。
20キロほどの荷物を担いで、博物館まで延々と歩く。
重いし、暑い。
荷物が無ければ歩くのも楽なんだろうがなあ、、。
確かに徒歩17分ほどで、奄美博物館に到着した。
港の目の前の道をひたすら真っすぐ行くと着くので
場所としてはわかりやすかった。

開館時間より10分前くらいに到着してしまったので
併設している奄美文化センターの建物のロビーの椅子に座って
開館時間を待った。
博物館前の広場には高床式倉庫があった。
この高床式のものは色んなところで度々目にした。
奄美博物館は入館料500円だった。
もちろん一番乗りで入場する。

「こんな大きい荷物背負ってきたの?!
どんなに重いか、後で持たせて!」
と、受付のおじさんにびっくりされた。

3階に分かれた展示室は広くはないけど
興味を持ってじっくり見ると意外と時間がかかる。
奄美のマベという真珠が取れる貝の説明。

先日、夜光貝を磨いたおかげで
貝についての興味が沸いていたので
けっこうじっくり見てしまった。
こういう魚の生息図を、家に貼っておきたい。

幕末の奄美大島の様子について書かれた民族史「南東雑話」
の展示が面白かった。

人魚が存在した(?!)ということも驚きだけど、
こんな姿なのも、驚き。
「海わらじ」。
なんと。
昨晩、議題になっていた「昔の人の珊瑚の上の歩き方」の
答えがこんなところで明らかになるとは!

わざわざこれを写真で残しておいたというのも奇跡的だけど、
きっと今日のこの日に答えとして提示されるために撮られたとしか思えない。
更に、これは・・!

これも昨夜の話題「江戸時代の仮装大会」の絵の中にいた
謎の頭の長い人は一体何の仮装をしているのか?
という謎に、ちゃんと説明付きで答えが出ていた。
山の神だったのか!

なんなのでしょう。このミラクルなシンクロ具合は。
これだけでも、頑張って歩いてここを見に来た甲斐があったかも。
こんな大量の夜光貝も展示されていたし。

旅先の博物館って意外と面白いかも。

じっくりと1時間ほど博物館を見学して、
バスの時間に合わせて出る。
博物館から、トンネルのある方向へ歩いて行くと
トンネルの手前にバス停を発見。
10:40発とのことなので、ここでしばしバスが来るのを待つ。
バスに乗って、「大浜入口」といいうバス停で降りる。
意外とこの観光ルートを取る人が多いのか
他にも4組くらいの観光客がこのバス停で降りていった。
降りる時に運転手さんが
「この先、アップダウンが激しい道を20分くらい歩きますが、
大丈夫ですか?」
と確認してくれていたが、
ここまで来て「じゃあ行かない」と言っても代わりが無いので
「大丈夫です!」と言って、バスを降りた。

大丈夫と言ったものの、
その先は思った以上に長い道のりなのであった。
ああ、車に乗せてほしい。
やっと海が見えた―。
と思ったけど、まだまだゴールはこの先なのであった。
ここのすぐ脇の森林に
「海洋展示館への近道 200m」
という看板があった。
山の中を歩いていくようだけど、少しでも近道したいので
こっちの道を降りてみることにした。
一応階段が設置されているけど
登山道のような急な山道だった。
そして意外と長い。
下りなのにけっこうキツイ。
ということはこれ、登りだとかなりキツそうだな・・。
と少し後悔したけど、ここはもう前に進むしかない。
山を下り切った先に、海があった。キレイ!
確かにバス停から20分くらいかかったな。。
休憩場所がステキ。
ここでご飯食べるというのも良かったな。
ここは天国か。
というような海の青さ。

ホントは泳ぎたかったのだけど、
帰りのバスの時刻が12:45で、
そして登るのに要する時間は30分はみておく必要がありそうなので
時間も少ないので泳ぐのは我慢しておいた。
キャンプ場があるので、見学。
いつかキャンプしに来るかもしれないので。

有料だけど一泊300円と安い。
今日は誰もいなかった。
この屋根付きの場所は、占有料1000円とか書いてあった。
誰もいないなら別に勝手に使ってもいいんだよね・・?
キャンプ場からの海の眺めもステキ。
すぐそこから海に入れるというのもステキ。
炊事場も綺麗です。

更衣室、シャワーもあるトイレも、とても綺麗。

そんなに広くはないけど
一度ここにキャンプしに来ても良いかも。
その時には絶対にレンタカーを借りてくるが。
公園内の敷地には大きなオオギバショウが生えていた。
この木が好きなので、こんなに大きいのを見れて嬉しい。
公園内にある「海洋展示館」。
残り時間が少ないので迷ったけど、
さっきの博物館も面白かったし、ここも見ておくべきだろうと、入る。
館内の中央には大きな水槽があって
奄美の魚が泳ぎまわっている。

2階の奥は浅瀬が作られていて、
海ガメのエサやりを体験することができる。
2階の岸に行くと、海ガメが集まってきた。
かわいい。
係の人がくれたレタスの餌をあげると、
どんどん海ガメが集まってきた。

動きがのろくてなかなか食べられないうちに
後ろから来たイシダイにぱくっとエサを横取りされてしまうのも
またかわいい。

動画も撮らせてもらった。
3投目のレタスを、後ろからピュッと横取りしたのが
イシダイです。
アマミホシゾラフグが海底に作るミステリーサークル。
世界中で奄美でしか見つかっていないというのも謎。
貝殻を加えてこの形を作る。
オスがメスのために産卵場所を作っているらしいとのこと。
なんともまあ。

でっかーいナポレオンフィッシュの魚拓。

所要時間20分をきっかり守って展示館を出て、
荷物を担いで元来た道をバス停まで戻る。

やはり登りはキツイ!!
本当に山登りのようなかんじで登っていった。

さっき一緒にバスを降りた観光客の人たちも
皆同じバスに乗って戻るようで、
坂をひいひい言いながら登ってきていた。
が、誰よりも私の荷物は巨大すぎて目立つのであった。

そんな中、一人で来ていた女子が、
なんとタクシーでバス停に登場!
下からバス停にあがるだけの間にタクシーを利用するとは!!
荷物も軽いのに!
そんなの私も同乗させてほしかったー。

頑張って登ったのでバスの時間には間に合って、
バスに乗って名瀬市内まで行った。

バスに乗りながらお昼ご飯を食べられるところを探して
目星をつけておいた。
降りた「郵便局前」バス停の近くにあった
「てっちゃん」という鳥料理の店に入ってみた。
奄美の名物は鶏飯のようなので、
この「鶏飯丼」を注文してみた。
というか奄美の食事に他に名物は無くてこの一択かも?というかんじなのですが。

鶏の他に色々な具材が乗っているごはんに
お茶漬けのようにスープをかけて食べる。

暑かったのに、熱いこの丼が意外に食べられる。
美味しい。

意外なことにビールを飲みたいという気になっていないので
冷たい水をごくごく飲んだ。

お金を払ってお店を出る時に荷物をよっこらせ、と担ぐと、
それを見たお店のおじさんが
「すごい荷物だね!!」と言ったあと、なぜか
「そういえば吉田沙織も来たんだよ」
と、壁に貼ってある吉田沙織が来店した時の写真を見せてくれた。
「そういえば」でそれって何なのだ・・。

飛行場に行くバスには14:55に乗ればよいので
食べ終わったところでまだ1時間以上時間がある・・。

とりあえず名瀬の市内でも歩いて回るかあ。。
と、荷物を背負ったまま、お土産が買えそうな所を歩いてみた。

ちなみに名瀬市内は、沖縄の那覇のように観光地化がそんなにされていないので
歩き回って面白いところがそんなにあるわけでもない。

地図を見ながら迷いつつ、スーパーみたいなところで
奄美にしかなさそうなものをお土産に買ってみたりした。
地図で「観光案内所」という場所を見つけたので、
何かしらのヒントを得られるかもと行ってみた。

すると、建物の前には自転車がたくさん停まっていて、
ロビーに設置されているテーブルや椅子には
地元の人とおぼしき子供や老人がぎっしり集まって
物を食べたり、遊んだり、おしゃべりしたりしているのだった。
全然観光客いない!

観光案内らしきものといえば、
ラックに多少のパンフレット類がささっているのみ。

ここはクーラーが効いている地元の人の良いたまり場になっているようだ。

雑然としている中、
とりあえず荷物だけその辺に置かせてもらって、
空身で近くのお土産屋さんを見に行ってみた。
ああ、荷物が無いと歩くのが楽だー。

ところで、家に帰ってきてから
この観光案内所から持ち帰ってきたパンフレットを見ていたら、
なんと、観光案内所で荷物の預かりサービスを行っているようだった。
そんなことなら、まずここに来て荷物を預けておけば良かった!

なんとなくふらふら名瀬の街を歩いて、
バスの到着時間前に「港町待合所前」というバス停に行った。
ここはその名の通り待合所の建物がある
といっても10人も入れない程の小さな部屋だけど、
それでもありがたい室内に入って座ってバスを待った。

中で待っていたおばさんと話していて
喜界島からの帰りだと言うと、
そのおばさんは喜界島出身とのことだった。
「水がまずかったでしょう」
と言われたのだけど、
そういえばまさにそうだったのだ。
歯を磨く時くらいしか水道水は口に含まなかったけど、
その一瞬でも「まずいな・・」と思うほどにまずかったのだ。

おばさんが、何とかだから、、と言っていたけど
その言葉が聞き取れなくてどうしてまずいのか謎のままだったのだけど。
調べてみると石灰が含まれているせいだとかどうとか。

14:55にやってきたバスに乗って、1時間で奄美空港へ到着。
小さい空港の中で、出発ロビーは人がぎちぎちだった。
17:05発の飛行機は少し遅れて出発。

眼下に喜界島が見えた。
さよーならー。

帰りはなぜか行きの時間よりも短く2時間ほどのフライト。
持ってきた文庫本が面白くて、熱中して読んでいるうちに成田に到着した。

家に到着すると、どっと疲れた出た。
そして荷物の持ちすぎのせいか腕とか肩にアザができている。
いやー。今日の一日は修行のようだったな。
でもトレーニングだと思えば、けっこうなトレーニングができた気がする。

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喜界島_1日目_長い道のり
喜界島_2日目_夜光貝とユゴイ
喜界島_3日目_喜界島空港と海の様子
喜界島_4日目_南国の自然
喜界島_5日目_奄美大島を周る修行のようなへとへと最終日


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