
とても久しぶりに、おそらく10年以上ぶりに、
親戚のおばさんの家に遊びに行った。
このおばさんは、私の父親の7人きょうだいの長女で、父より12歳年上。
年齢を聞いて思わず「えっ」と声が出た。
なんと、96歳だという。
父方の親戚は、祖父を筆頭にそろって酒好き。
そんな家系の流れをしっかり受け継いでいるのか、
この日も、お昼から当然のように日本酒が出てきた。
しかも1本だけではない。
1本空けば次の瓶、また次の瓶……と、まるで底なしの酒蔵。
私も酒にはそれなりに強い方だと思っていたので、
遠慮せず、おちょこを差し出されるがままにいただいていた。
ところが、である。
隣に座っていた96歳のおばさんが、私よりも早いペースで飲んでいる。
しかも、ごく自然に「おかわり」と言いながら、おちょこを差し出してくる。
「おちょこって小さくて、すぐ飲んじゃうのよね」
さらっとそんなことを言って、顔色も変えずに飲み続けている。
健康のためにお酒は控えめに、、そんな言葉が頭をよぎることもあるし、
そろそろ年齢的にも、私自身、多少はセーブした方がいいのかな、
なんて思い始めていたのだけれど。
無理にセーブするよりも、好きなものを気持ちよく楽しむことで、
むしろパワーがみなぎるものなのだな。
そんなことを、96歳の叔母さんを見ていて、しみじみ感じた。
にしても、96歳にペース負けするとは。
私も、まだまだ修行が足りないな。
と思えたのも収穫だった。
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