台湾でやりたかったことのメインが、
漢方薬局でオーダーメードの漢方を処方してもらいことだ。
迪化街という乾物や漢方などの店が並ぶ古い街の中にある
「生元薬行」では、漢方医が診察して処方箋を出してくれて
オリジナルの漢方を買うことができるというのだ。
台湾に行くと決まった最初の頃は、何を目的にすればわからなかったろころ、
漢方の国だということに気が付いてから、急に興味が沸いてきたのだった。
漢方薬はもちろん、漢方の食材が含まれている食べ物が多いのだ。
北門駅から少々歩いて目的の「生元薬行」に到着。
いかにも漢方な感じの迫力ある店内に入ると、
女性の店員さんが「いらっしゃいませ」と日本語で言っていたので、
「あのー。診察からしてもらいたいのですが」と聞いてみた。
その店員さんは日本人だそうで、日本語で流れを説明してた。
「診察は9時からなので、少しお待ちください。
診察はだいたい20分くらいかかります。
その後、漢方薬を調合するのに30分くらいかかります。
調合する前に金額を提示しますので、それで良い場合は購入してください。
漢方薬は2週間分の量なので、増やす場合は2週間単位の量での購入になります。」
ということでだいたい1時間くらいかかるという。
相方も診察を受けると言うので、
ここでS夫婦とは別れて別行動にすることにした。
9時になると、店員さんに連れられて別の建物にある診療所へ移動した。
漢方とは別にここで診察料300元を支払う。
店ではカードが使えるけど診察料は現金のみなので注意。
今日は先生が二人いるというので、同時にそれぞれ受けることにした。
診察は、一人づつ個室に入って、
日本語のできる店員さんがそれぞれについて通訳をしてくれる。
個室に入ると、おじいさん先生が座っていた。
そして通訳の店員さんを介しながら問診が始まる。
まず、体で気になるところを聞かれたので、
一番気になっている、耳の詰まった感じがあることを言う。
耳抜きがずっとできない感じの状態が1年以上続いているのだが
耳鼻科を2軒回っても問題がわからないと言われていたので
もう東洋医学に頼るしかないと思っていたところだったのだ。
それと、血圧が高いということも加えておいた。
こちらも数年前から謎に高くなっていたけど、
それほど原因があるようには思えなかったし
何をしても下がらずにいたのだった。
そして体温を計った後に、血圧計で血圧も計られた。
「いつもどのくらいの血圧ですか?」と聞かれて
「140くらい」と答えたけど、
もしかしたらそれほど高く出なかったりして。。
なんて思っていたのだが。
計測が終わって表示された結果は
「181/121」
高っ!
思わず3人で笑ってしまったほどに高った。
今までこんな数字は出たことない過去最高値が、
なぜ今ここで出るか。
でもまあ高血圧だということは切実に伝えることはできたか。
その後、「夢は多く見るか?」などの質問をされる。
とても良く見るのだけど、そんなことも関係あるのか。
そして、舌をべーと出して診察してもらう舌診。
舌の色や形などを見ることによっても色々なことがわかるらしい。
それから脈診という不思議な診察も。
両手首のあたりに手をそえて、少しづつ位置を変えながら脈をとっている。
脈の強さとか左右差などから何かを判断するようだ。
そんな感じで一通り診察した後、
先生は処方箋の用紙に、達筆な字で何かを書いていった。
恐らく配合する漢方の種類と量を、1つ1つ考えながら書いているのだ。
完成した処方箋がこちら。
達筆すぎて読めない・・!
そして診察の最後に、先生は色々なイラストが描かれたシートを出して、
その中のお酒のイラストを指さしながら、何かを言うと、
店員さんが
「お酒は飲まないように。だそうです。」
と訳してくれた。
お酒を飲むかどうかも聞かれていなかったし、
飲むなんて一言も言っていないのに。
唯一くれたアドバイスがそれかい。
だけど、診察によって
それが最大の原因だということを見抜いたのかもしれない。
漢方医、恐るべし。
診察が終わると、再び店へ戻る。
処方箋を元に薬代の計算をしてもらったところ、
2週間分で1030元とのこと。約5000円か。
どうせならということで4週間分もらうことにした。
約1万円だけど日本で買うよりも安いと思う。
ネットで見ていた感じからも
だいたいこのくらいの金額なのかと思っていたら、
相方の処方された漢方の金額はなんと倍くらいの金額であった。
4週間分買っていたので2万円だ。
とするとこちらはかなり高級品な感じであるが。
相方は診察時にお悩みの症状を6個ぐらい並べ立てており、
そのせいか処方箋にも私の倍くらいの種類の漢方が書かれていたので、
このくらい金額の差が出ても仕方がないのかもしれない。
なんとなくしか読めないが、書かれている漢方の種類も
私とは全く違うようだったので
人に合わせて全く違う処方をしてくれるものなのだということがわかる。
処方箋を元に、漢方職人さん(?)が、漢方を調合してくれる。
処方に沿って様々な乾燥植物を集めてきて粉末にしていくのだ。
ちなみに手間なく飲める「粉末」を選んだけど、
毎日50分かけて煎じる気がある場合は植物の形のままの状態でも購入することができる。
地元のおじさんぽい人も何人か来ていたけど、
そういう人はおそらく形のまま買っているのだろう。
薬が調合されるまで店内の商品を眺めながら待つ。
店内には複雑な漢方の香りが充満していて
それを嗅いでいるだけで効いたような気分になってくる。
漢方が調合された鍋の素やお茶の素、化粧品などもあり、
勧められてれていくつか購入してしまった。
そんなに高くないけど効きそうだし。
そして調合してもらったオーダーメイド漢方はこんなかんじ。
1瓶が2週間分。
飲んでみて、もっと続けたいと思った場合は、
処方箋の写真をメールで送って購入することもできるそうだ。
第一目的のオーダーメイド漢方を買うこともできて満足したところで
引き続き迪化街を探索していく。
ドライフルーツや漢方ぽい乾燥植物などの店がたくさん並んでいる。
色々買いたかったところだけど
種類がたくさんあり過ぎるし、それがどんな効果があるものなのか
いまいちわからず、意外と買うのが難しい。
台湾はからすみも安く買えるということで、店頭に並んでいるのを見ていたところ、
お店のお姉さんが猛烈にセールスしてきた。
「これ大きい、小さい、味、同じ」
「3個、袋、分けられる」
など片言の日本語でアピール。
小さい3個セットのからすみが990元と安かったので
バラにしてお土産にしてもいいかもと思い、買おうとしたのだが、
手持ちの現金があまり無いことに気が付いた。
「カードOK?」と聞くと、現金のみだという。
財布から小銭まで含めて現金を全て出してみたところ全然足りなくて、
相方の手持ちの現金と合わせても860元しかなかった。
なので「お金おろしてくる」と言って立ち去ろうとしたけど、
その言葉は通じていたのかいないのかわからないが
「特別、860元、OK。」と言うので、
ありったけの860元で購入させてもらった。
ナマコとかフカヒレなども並んでいる。
迪化街では見るのに一生懸命で、
写真をほとんど撮っていなかったけど。
色々面白いものがたくさn並んでいたので
もっとちゃんと撮ってくるんだったな。
あと、大量に入った葛根湯とかも買いたかったけど
売っているお店が見つからなかったのも心残り。
気になっていた雑貨の店は奥の方にあって
到達するまでに意外と時間がかかったけど。
お目当ての漁師バッグを購入できたところで、
折り返して北門駅へ向かう。
この後、101駅まで行ってS尾夫婦と合流するのだが、
北門までの道のりが意外と長かったのと、
MRTに乗ってからも101駅までは思ったより遠かったので
予想外に時間がかかってしまった。
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