本日の宿泊地は、犬も泊れる、というか
犬連れしか来ないという超ドッグフレンドリーなペンションモーニングミスト。
犬好きオーナーのペンションということで、
家族的で愛想の良すぎる話好きなちょっとベタベタした感じを想像していたのだが、
色々と予想と全く違っていたのでした。
到着すると、玄関で出迎えてくれたのは、
オーナー夫婦ではなさそうな、坊主頭のおとなしめの若い男の人だった。
「いらっしゃーい!。わー。ワンちゃん!カワイイ!お名前は何ですか?!」
という犬好きな奥さんのハイテンションな対応を想像していたので拍子抜けした。
誰だろう?バイト?!と思える感じのマニュアルぽい対応で淡々と手続きから案内までしてくれた。
「これでワンちゃんの足を拭いてください」と渡されたウエットティッシュで足を拭いた後は、
りつりんも普通に家の中を歩くことができ、
もちろん坊主頭君も嫌がるそぶりもないが、犬大好き!な素振りもなく、
終始淡々としていた。
家族経営のペンションだと思うとそっけない感じだが、
ホテルだと思えばこんな感じかもしれない。
受付もあるリビングには、犬グッズがたくさん飾られていた。
この白い犬は今オーナーが飼っている犬だそうで、
きっとこの場所にも来てりつりんと会うこともあるのだろうと思っていたけど、
最後までここに現れることは無かった。
案内された部屋は12畳ほどの広くて綺麗なお部屋だった。
リフォームしたてなのかと思うほど綺麗だったのだが、
聞くと23年前に営業を初めてからそのままらしい。
どうしたらこんなに綺麗な状態を保てるのだろうか。
謎なほど、本当に部屋中のあらゆるものが新品のように綺麗なのだ。
犬OKの宿というと、多少の臭いや汚れがあるものと思いきや、
全く無いどころか、普通の宿より綺麗という、
この謎のメンテ力は何なのだ。
犬OKでも、ベッドの上にはあげないでくださいというところがほとんどだが、
ここは、専用のシートを敷けばOKというスタンス。
りつりんは嬉しいようで、二つのベッドの間をピョンピョンと飛び回っていた。
部屋にはトイレと洗面台も付いているのも便利。
鏡ももちろん曇り一つ無く新品のようにピカピカだ。
部屋の目の前には、部屋から出られるドッグランがある。
ドッグランのすぐ先に電車が走ってきたのはびっくりした。
本数が少ないのでうるさいとか気になることはなく、むしろ不思議な光景で面白かった。
部屋の中にもちょこちょこ犬グッズがある。
最初の案内時にお風呂の時間は1家族50分の予約制ということで、
温泉入ってきたばかりということもあり「21時」で予約してしまったのだけど、
やっぱり夕食開始の18時半の前に入っておきたかったかも、と思った。
ところで他の部屋の客がいる気配が無いのだけど今日は一組なのだろうか。
一組しかいないなら、今日は一組なのでお風呂の時間は適当でいいですよとか言ってくれてもいいのではないか
と思ったりするが。その辺もなぜかマニュアル的なのであった。
軽く回りを散歩したり、ドッグランで遊んでみたり、ベッドでゴロゴロ昼寝したりしているうちに
18時半になったので、食堂へ行く。
いよいよ夕ご飯!
食道に行くと、ようやく初登場のお母さんらしき女性が厨房と思われる部屋から出てきた。
しかしこのお母さんも坊主頭君と似たような内気な雰囲気の人で、
やはり「わー。ワンちゃん!」的な犬好き対応は一ミリも無いのであった。
「本日のメニューはこちらです。
ごはんが欲しい時などはこちらの呼び鈴を鳴らしてください。」
と言って、すぐ奥に引っ込んでいった。
小さな食前酒付き。
洋食の中に一つ様相が異なる感じで置いてあるお新香だが、
「ごはんが欲しい時」と先ほど言っていたので、
よきタイミングでお願いすればお米のご飯が出てくるのだろう。
と、最初は思っていた。
りつりんは床で大人しくしていた。
今日は我ら一組だけだったようで、他のワンコとも会えなかった。
ワンちゃんのご飯はお部屋でとのことだったけど、
おやつは食堂に持ってきてよいとのことなので、
おやつをあげました。
敷物を敷けば椅子の上に乗ってもOKらしい。
ということはホームページを読んで知っていただけで、言われたわけではない。
呼び鈴を鳴らして、ワインのボトルをもらう。
地元山梨の「穂坂収穫ルージュ」。
日本のワインにしてはしっかり味があって、美味しいワインだった。
前菜が食べ終わってしまったところで、
呼び鈴で呼んでもいいのかな?せかしていいのかな?
と思ったけど、なかなか来ないので、呼び鈴を鳴らして次の食事をお願いする。
お肉料理は豚ロースのチーズ焼き。
家でも真似できそうなので、さっそく真似したい。
箸置きもワンちゃんです。かわいい。
りつりんは、我儘もいわず、床でとっても大人しくしていた。
相方はメニューを見て「牡蠣」と思い込んでいたらしく、
「どうして信州でカキなんだよ。信州といったらマスだろ」とか言っていて、
一方私は「紅鮭」と思い込んでいて、「カキじゃなくてシャケだよ」と言っていたのだけど、
出てきた後に改めてちゃんと読むと「紅鱒」(ベニマス)だったのでした。
ちゃんと読め。
ベニマスを食べ終わったところで、
ちょっと物足りないのでもう少し食べたいのでおつまみとかあるのかな?
と思い、お皿を下げにきたお母さんに
「何か、おつまみメニューみたいなものはありますか?」と聞くと、
ちょっとびっくりしたような顔をして
「いえ、、そういうものはありません」と無下に断られてしまった。
まあでも、次はご飯が出てくるのかと期待して残しておいたお新香だが、
お皿を下げていたお母さんはなんと、そのお新香のお皿を指さして、
「こちらは、、下げてしまってもよろしいですか?」
と言ったのだ。
えええー!ご飯用のお新香じゃなかったのか・・・!
じゃあそれを最後のおつまみとして食べようと、下げずに残しておいてもらった。
お母さんが厨房の方に戻った後、
「絶対にご飯が出てくると思っていたのに・・!」
と、軽くショックを受けつつ、笑いをこらえながらお新香を食べた。
しかしまあ、確かにメニューには「ご飯」の文字は無い。
お母さんが最初に「ご飯が欲しい時」と言ったのは、
お米のご飯ではなくて、次のご飯を持ってきてという意味だったのだ。
しかし主食的なものは無いのか?
最初に出てきたブルスケッタが唯一の主食っぽいものであるが、
あれは前菜扱いだと思っていたけど「パン」という扱いだったのかー。わかりずらい。
あれをもうちょっと独立して、パン的に出してくれれば誤解が無かったかもしれないのに。
だけどそういえばイタリア料理では、パスタとスープが同格だと聞いたことがある。
その考え方でいけば、スープが主食だったのか?!
「主食」という考え方とは違うのかもしれないけど、
ともかくそうなのだと考えるのが一番腑に落ちるかもしれない。
というわけで、お米にはありつけないままに最後のデザートです。
選べる飲み物はローズヒップティーを選択したのだが、
出てきたケーキがまさかのラズベリー系で、酸っぱい味がかぶってしまった。
ケーキを食べていると、
オーナーのお父さんとおぼしきおじさんが出てきて話しかけてくれた。
ここにきてようやく初めての世間話!
やっと色々と聞いて会話ができた。
しかし他の二人に比べれば比較的話すというだけで、
こちらのお父さんもやはり、ものすごくフレンドリーというわけでもない。
とても整理された本棚には犬関連の本がいっぱい。
物を見ても犬に寛容なサービスからも、本当に犬好きなことがうかがえるのだが、
なぜか態度だけは犬好きな雰囲気がまったく無いのが不思議なかんじのみなさん。
坊主頭君も含めて多分親子と思われるのだが、
家族経営にしてはなぜか対応がマニュアルっぽい雰囲気なのも不思議だ。
だけど、想像していたのあまりにも違って意外だっただけで、
ベタベタうるさいよりも全然良いし、ホテルだと思えば普通だし。
意外と穴場な良い宿かもしれないとは思った。
8時少し前には食事が終わってしまったので、
予約していたより早いけどお風呂に入りたいので聞いてみたら、
沸いてるので大丈夫とのことだった。
お風呂は小さめの岩風呂だったけど、
これまた築23年とは思えないほど、ものすごく綺麗な状態だった。
水が良いのかお湯の肌あたりも良くて気持ちが良い。
つくづく掃除とかメンテがものすごくしっかりしてるなあと思う。
こんなに隅々まで綺麗な宿は初めてかもしれない。
お風呂に入った後、自分の髪を乾かす時にドライヤーを探すと、
「ワンちゃん用品はここにあります」と言われていたカゴの中に入っていた。
でもこれ以外にドライヤーは無かったので、これで乾かした。
夜になると外もかなり涼しくなってきた。
下界とは気温が全然違うんだな。
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